「ジャンパー」を一足お先に試写会で

九段会館で映画「ジャンパー」の試写会を観た。お客さんで一杯。夕方、18:30より。
監督は、『ボーン・アイデンティティー』、『Mr. & Mrs. スミス』のダグ・リーマン。瞬間移動がテーマのSFアクションアドベンチャー。単純でスピーディ、でも一筋縄ではいかずあれよあれよの一時間半だった。
落ちこぼれでいじめられっこの主人公が突然「ジャンパー」の能力に目覚める。その事によって生じる葛藤とその克服がテーマ。と言い切ってしまうと、ちょっと堅いか。
能力に目覚めた主人公がまずやる事が、銀行の金庫からお金を頂戴しちゃおうという。とっても判りやすい単純な落ちこぼれ高校生の考え方。この特殊能力をもってすれば、オーシャンズ11も歯が立つまい。自分もタイムマシンがあったら昔に戻って、大穴馬券をせしめてやろうと思うんだけど、ほとんど、それと一緒のレベルだ。
冒頭は、こんな具合にお気楽極楽に展開していくのだが、それでは、映画が成り立たたない。主人公の前に、突然、現れる障害。
その辺の背景に、もっと、奥がありそうなのだが、詳しくは説明されず。ちょっと物足りない。多分、一時間半では、説明しきれないのだろう。原作は文庫本、二冊分だし。この映画がヒットしたら、次は「ジャンパー2」「ジャンパー3」と、話を広げる余裕を設けているのかも。
テーマがジャンパーなので、壮大な追いかけっこが一つの見所。東京ロケのシーンもある。
スピード感溢れる、短いカット割にも関わらず、あ、銀座、おお、渋谷、新宿の靖国通りだ、秋葉原だと瞬時に判ってしまうのは、伊達に、東京を走り回ってないなと自画自賛。でも、渋谷のスクランブル交差点のシーンは、自転車に乗らなくても、普通に東京を歩いている人なら、みんな判ると思う。
物事にすぐ影響されがちな自分は、映画を見終わって、九段会館のトイレに入る時、手でドアを開けなくても、瞬時に中へ移動出来る気がした。
もしも自分がジャンパーだったら。

  • 一階のトイレが混雑してたら即二階へジャンプ。
  • 自転車で飛ばしていて、目の前の信号が赤に変わりそうになった瞬間にジャンプ。

何だかとてもチープなアイディアしか思い浮かばない。この程度で、挙句、命を狙われるんじゃとても間尺に合わない。
もし、競馬の騎手がジャンパーだったら。
レース中、四コーナーを回って最後の直線。前が塞がり右も左もぎっしり馬群に包まれて、万事窮す。と思ったら一瞬にしてジャンプ。あっという間に先頭に踊り出て、ゴールイン。
しかし、それで馬券を外したファンは収まらない。審議だ、不正行為だ、公正競馬に著しい疑念を抱かせる存在として、やはり糾弾されることになるか。超能力者の定めなのかもしれない。
そうそう、後、主人公が思いを寄せる女の子が可愛い。演じているのはレイチェル・ビルソン。お店にいたら通ってしまうかも(どんなお店だ)。
そういう意味では、基本的に男の子の映画かも。レイチェル・ビルソンは可愛いけれど、格好良い女性のようには描かれていなかったような気もするし。いや、もしかしたら、あれも、格好良いのか?。試写会の会場には女性も沢山いたぞ。もしかしたら女性の方が多かったような気もするし。