江戸の町並み景観復元図-御府内中心部-御府内上野・浅草周辺 図=立川博章

東京を自転車で走っていると、微妙な土地の起伏に敏感にならざるをえない。そんな経験があれば、この本を見る楽しさが倍増する。
空から眺めた幕末の江戸の町並み復元鳥瞰図である。当然の事ながら、高い建物がない。鳥になって、見下ろした体の図は、土地の起伏がより、判り易くなっている。じぃっと、細かく見ていくと、あたかも、実際に自分が東京を自転車で走り回っている気持ちが甦ってくるようである。更に、実際にここに描かれた幕末の江戸の路地を自転車で走ったらどんな感じだろうとか、勝手に想像してみたりして。
まぁ、微妙な起伏までは、読み取るのは苦しいかもしれないけれど、土地の起伏は現在の東京と幕末の江戸もそう変わるまい。埋立地は別にして。
「御府内中心部」は、四谷・赤坂・霞ヶ関・銀座・深川・両国・日本橋・神田・飯田橋。といった所。「御府内上野・浅草周辺」は、自分にとってはより馴染み深く。隅田川を見下ろす図はつらつら眺めて飽きない。
自分が良く走る新宿界隈が入ってないのが残念。新宿は江戸の「御府内」ではなかったのだろうなぁ。